小売の常識を変えた大原孝治氏の経営手腕

小売りの常識を変えたのが大原孝治氏の経営手腕の凄いところ言っても良いでしょう。通販に押されてじり貧だった小売り業界で唯一業績を伸ばしてきたのは、社長である大原孝治氏の経営手腕によるものであったことは間違いありません。特にコストパフォーマンスを重視して低価格路線を堅持し続けた事は同氏のビジネスに対する一貫したこだわりがあったからで、これが唯一小売りで業績を伸ばすことが出来た要因と考えられます。同氏の考えはお客様第一主義に例えられますが、これまであった見せかけのお客様第一主義ではなく、実質的なものであったので、これだけ支持される会社となったと考えられます。

これまでの小売りは確かに口でお客様第一主義を主張していましたが、少しでも商品が売れるようになって信用が獲得できるようになると、すぐにブランドとして高い商品に切り替えるという事をしてきました。

そのためお客さんが離れていくという事になったわけです。特にこれが顕著だったのが通販が登場したことでした。利便性が良くて、価格も安い通販が出てくるとブランド化した小売店は真っ先に選択肢から外れることになり、売上げを下げていく事になったわけです。でずか、以前から低価格路線を貫いていたドン・キホーテは選択肢から外れることはなく、むしろ通販よりもコストパフォーマンスが優れているという事で、選択されることも多くなり、売り上げを伸ばしていきました。つまり、真のお客様第一主義だったことが理解されたのです。